今、叶えたい夢はありますか？
今回オススメしたいのは、池辺葵先生の漫画『プリンセスメゾン』
軽いネタバレを含みますので、予備知識無しで読みたい方は申し訳ございませんが、ご退出願います。
この物語は、居酒屋で働く少し背の低い女の子が、持ち家を購入するために頑張る姿と、その夢に向かってひたむき歩き続ける彼女をサポートする不動産屋のスタッフ達との交流を描いたものです。
基本的に主人公目線で物語が進みますが、主人公とは関係ないさまざまな人のマンション生活にまつわるサイドストーリーを挟んでいく、緩いオムニバス形式になっています。
連載中は不要にも思えたサイドストーリーですが、一気読みするといいアクセントになっていて、より日常感がでて読みやすくなっています。
週末に一気読みしたい！ そんなあなたにオススメ漫画あります！ １作品目
昨年だけで100作品以上読んだ漫画好きの黒帽子のしんが、完結済みの漫画から本当に面白いと思ったオススメ作品をご紹介していきます。
ここが「プリンセスメゾン」のここが凄い！
これから、ここが凄い！という点を４つご紹介いたします。と、その前に、この第１巻の表紙の女の子、この子に注目したうえで、お読みいただくと「んっ？あれ？」となると思います。
ほっこりする独特のタッチの絵が凄い！
この作品の最大の特徴は、柔らかくて優しいタッチの絵にあります。冷たい感じがするビルの隙間から広がる夜の街さえも、どこかあたたかい感じがします。恐らく、写真よりいいイメージのリアルさを感じられるのではないでしょうか。
また、風景が絶品。もっともリアルさを求めた写実的ではなく、絵本に出てくるような風景画ですが、実際の風景を連想させます。しかも、物語の進行と台詞の余韻を引き立てる絶妙な「間」が、読む人の想像力を広げていきます。それだけに、ノスタルジックな感じになり、キュンとなるものがあります。
戦わない、いちゃつかない、でも惹かれる世界観が凄い！
少年漫画のような肉体的なバトルや、女性漫画ような彼を奪い合うための策略的なバトルもありません。ほとんどの漫画は、大なり小なり敵や嫌なヤツが出てくるものですが、この作品には嫌なヤツすら出てきません。
しかも、ラブストーリーもないので、連載漫画なのに大きな山も谷もありません。ごくありふれた日常が描かれていくだけなのです。
それなのに、前述のとおりの絵柄と応援したくなるストーリーが合わさった独特の世界観に引きこまれていきます。
ありふれた日常だからこそ、胸に響く言葉たちが凄い！
小学館 池辺葵『プリンセスメゾン』第１巻９０ページより
ありふれた日常だからこそ、発せられる台詞に共感できたり、ハッとさせられるのもこの作品の特徴になっています。
また、普段はボーッとしたタイプに見える主人公のぬまちゃんですが、時折、鋭い台詞を残していきます。しかも、その言葉は一生懸命なぬまちゃんだからこその説得力があり、胸に響きます。ややきつめに思える言葉も、前向きになれる要素がつまっているので、読み飛ばさないように読んでいただきたいです。
プロとはこうあるべき、伊達さんの仕事ぶりが凄い！
どんなに距離が縮まろうとも「沼越さま」を貫き通し、社員とお客さまの関係性を崩そうとはしない持井不動産の社員 伊達さん。それでいて、主人公のぬまちゃんを温かく見守ります。
また、部下をきちんと叱りつつ、時にはおさぼりを大目にみてあげるなど、杓子定規なカタブツっぽい見た目と序盤の台詞とは裏腹に、人情味のある理想的な上司として描かれています。
プリンセスメゾンは、こんな人にオススメ！
この物語は、ストーリーを追っていくタイプではないので、少し時間に余裕があるとき、ほっこりしたいとき、誰かに背中を押してもらいたいときに、じっくり読まれるとハマるのではないでしょうか。
もっとも、登場人物に共感できるようになると序盤から中盤にかけて、油断して読むと号泣レベルで泣けるエピソードもあるので、電車など人前ではなく、こっそりひとりで読むほうがよさそうです。
主人公が女性なので女性ならでは的なことが多いですが、男女問わず楽しめると思います。ただ、ある程度経験を積んでいないと共感しにくいかも。したがって、20代以上の社会人経験者にオススメです。また、将来像としては持ち家を考えられる方はいろいろ参考になると思います。
まとめと感想
ほっこりしたいときにオススメな「プリンセスメゾン」は、漫画サイト「やわらかスピリッツ」でお試しに数話読むことができます。本当は３話くらいまで読んでいただきたいところですが、１話目だけでもご覧ください。
いろいろあって人生に少し迷いを感じ始めた人には、何かしらいいヒントになる台詞が見つかるかも。
▼ 全６巻オトナ買いできます
▼ もっと色んな漫画を読みたいあなた合うサイトがあります。
コメント