今回のエッセイは、YOASOBIの曲は元ネタの作品を読むと世界観がガラッと変わって面白いという話を前フリ多めで語っております。
もうすぐ始まりますので、引き続きお付き合いください。もし、えー、今更YOASOBIのネタ?興味ねぇ~という方がいらっしゃいましたら、このページを閉じてツチノコでも探しに行ってください。ジャイアンはもう見つけたようですよ。
ウルトラディテールフィギュア ジャイアン (ツチノコ見つけた!) 全高約87mm
さてさて。
若かりし頃に入ったそのお店は、何やらすごく麺やスープにこだわりがあるようで、大きな額縁にこだわりが書かれていた。そんなこだわりが!すごいなぁ!とラーメンがくるまで熟読。
・・・これが失敗
期待値が高くなりすぎて「思っていたほどじゃないな」となった。「すっごい笑える話があってね・・・」と、にやにやしながら話される話が、さほど笑える話じゃないのことが多いと同じような空気。
それ以来、お店の人に「待っている間にどうぞ」とチラシを渡されても ”こだわり” に関するものは読まないようにしている。
読むとすれば、少し食べて「うまっ!」と思ったとき。
不思議なもので、そのタイミングで読むと”こだわり”をすんなり受け入れられ、そこから先はさらに美味しく感じられる。卵はにこやかおじさんが育てらしい。
・・・いやいや、誰?そのおじさん!
と思いつつ、いろんな工夫や苦労して鶏を育てた背景などを知ると、だから美味しいのか!とスッキリして、より美味しく感じられるから不思議なものだ。
ところで、先日、山口つばさ作「ブルーピリオド」という漫画を読んだ。
金髪、ピアスという風貌ながら、なにかと要領がよく、成績はトップクラス。そんな漫画の主人公みたいな主人公・矢口八虎(やぐち やとら)は、特にやりたいこともなく友人らと徹夜で酒を飲みバカ騒ぎするなど、どこか虚しい日々を過ごしていた。ところが、ある日、美術室で見た一枚の絵によって彼の運命が大きく変わっていく・・・という美術系の青春漫画。
いまのところ(2021年1月10日)8巻まで発売されており、連載も月刊アフタヌーンで続いている。ちなみに、第2巻はいろいろと神巻。ジーンとくるエピソードがありつつ、絵を描く人だけでなく、文章を書く人にも参考になりそうな話が結構でてくる。
前フリが長くなったけど、この「ブルーピリオド」をインスパイアしてできたのが、YOASOBIの「群青」という曲。
(一応、アルフォートのCMストーリーテキスト「青を味方に。」を原作として作詞作曲をしたらしいのだけど、このストーリーテキスト自体がブルーピリオドのインスパものっぽいので見なかったことに)
「ブルーピリオド」を読む前に聴いた時には ”何を始めるときに背中を押してくれる応援ソング” として十分堪能できていた。YOASOBI、好きだし。
が、ブルーピリオドを読んだ後に、歌詞を見ながらこの曲を聴くと世界観がガラッと変わった。
漫画の世界観、広がる、広がる!
八虎の見た風景、湧き上がる感情に同化したような錯覚に陥った。余談だけど、Official Music Video(公式)もYoutubeなどで観られる。ただ、世界観がブルーピリオドと全く違うので、歌詞を見ながら聴くのがオススメ。amazon misicなどサブスクで見ると歌詞がでてくるので便利かも。
本来、聴き手が自由に思い描けるはずの曲の世界観を、ブルーピリオドというカチッとした世界観にしてしまうの良し悪しはあると思う。けれど、漠然した世界観より整然とした世界観にすることで、あぁ、だからこういう歌い方なのか!という事もクリアになることでスッキリし、より楽しめる。
このYOASOBIの試みは、斬新で面白い!(今更だけど
それにしても、同じように「ブルーピリオド」を読んだはずなのに、あらすじを伝えるのに四苦八苦したあげく説明文のようなものしか書けない私に比べ、YOASOBIのメンバーで作詞をてがけたAyaseさんの描く世界観のなんと見事なことか。
ちなみに、YOASOBIは、ソニー・ミュージックエンタテインメントの小説やイラスト投稿サイト『monogatary.com』で行なわれていたコンテスト「モノコン2019」にて「ソニーミュージック賞」で大賞に輝いた小説を音楽にするというプロジェクトから誕生したとのこと。
もっとも、現在は『monogatary.com』の作品だけでなく、さまざまな作品などから曲を作っているそうだ。
これから売れていくにつれて、黒い変な大人が絡んできて、変な方向に行かなければいいなぁという不安はあるものの、どういう世界観を見せてくれるのか楽しみである。
以上です(`・ω・´)ゞ
さて、今夜もYOASOBIすっかな。
ちなみに、これまでリリースされた楽曲はこんな感じ。
「夜に駆ける」 | 星野舞夜「タナトスの誘惑」 |
「あの夢をなぞって」 | いしき蒼太「夢の雫と星の花」 |
「ハルジオン」 | 橋爪駿輝「それでもハッピーエンド」 |
「たぶん」 | しなの「たぶん」 |
「ハルカ」 | 鈴木おさむ「月王子」 |
「怪物」 | 板垣巴留「自分の胸に自分の耳を押し当てて」※ |
※ アニメBEASTARSのサイト上部にあるカテゴリー ”MUSIC” の記事に掲載
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