『そうか、君は課長になったのか』は、パンツを脱がなくても立派な課長になれる本【書評】

スポンサーリンク

課長になったのか

課長は、勢いよくズボンだけでなくパンツも脱ぎ始めた

 

背はあまり高くない、がっしりもしていない、スマートな体型。

短髪に太めの黒縁眼鏡がトレードマーク。

 

普段、冗談もあまり口にせず、物静かに黙々と仕事をこなす。

「しんさん、ここ、少し教えていただけませんか?」

部下にも敬語を使う。

 

そんな、とても腰の低い課長が

これからプールに入る子供ようにはしゃぎながら脱ぎ始めたのだ。

 

お酒はこれほどまでに人を変えるものなのか

 

当時の部下であった私たちは

歓迎会など会社の飲み会でなくプライベートで課長と飲みに行った時の

その変貌っぷりに度肝を抜かれた。

 

確かに君はリーダーではありますが、あくまでも一個の人間です。そのこと部下はよく知っています。素直に感情をだしてみませんか。格好なんかつけても、たかが知れてるんです。 『そうか、君は課長になったのか』P127より

 

普段の課長は、すぐ怒る部長とは対照的に

ほとんど表情を変えず淡々としていた。

 

が、飲んでる時の課長は、素直に感情をだしまくる。

僕らは、そんな格好つけない課長が好きだった。

 

パンツ脱いで、違うモノもだしまくりだったけど。

 

スポンサーリンク

『そうか、君は課長になったのか』は、パンツを脱がなくても立派な課長になりたい人におすすめの本【書評・感想】

 

普通、課長はパンツを脱がない。

いや、課長だけでなく、部長も係長も脱がない。

 

では、パンツを脱ぐことなく、

いい課長になるにはどうればいいのか?

 

昇進して4月から部下を持つようになった人

やがては昇進して部下を持ちたい人におすすめなのがこの1冊

 

『そうか、君は課長になったのか。』

 

 

サラリーマン時代に異動の多かった私は色んな上司をみてきたけど、

ここに書かれていることを実践する上司はポイントが高かった。

 

ただ、すごいテクニックに書かれているわけではない。

目次を見ても、正直、目新しさは感じない。

 

第1章 まずはじめに、「志」をもちなさい
第2章 課長になって2ヶ月でやるべきこと
第3章 部下を動かす
第4章 社内政治に勝つ
第5章 自分を成長させる

 

そんなこの本だけど

上司になったら読みそうなビジネス本などでよく言われていることが

きれいにまとまっている。

 

課長として当たり前のことなんだけど、

忘れてダメな道を歩んでしまわぬように!

ということがズラッと並べてある感じ。

 

もっとも、書かれている全てが自分にあてはまるわけではないし

読んだからといってスーパー課長になれるわけでない。

 

読んでおくと迷ったときの指針になったり、

嫌だなぁと思っていた中間管理職が少し楽しく思えたり、

自分の引き出しが増える、そんな本。

 

スポンサーリンク

何が書かれている?課長の仕事とは!

課長になるというのは、具体的業務を卒業して、まったく新しい世界の仕事に向きあうということなのです。 P34より

 

この本にも書かれているが、課長自ら現場の仕事するケースは多い。

ただ、それをすると部下の成長させるという課長の責務を放棄することになる

 

なので、課長は課長の仕事に専念すべきとこの本では説いている。

 

私の上司だったパンツの課長も「課長の仕事」に専念された方で

現場の仕事は部下任せ。

 

唯一、現場の仕事に降りてくるのは

パンツを脱ぐ時くらい。

 

いや、脱ぐのは仕事ではないけど。

 

では、そもそも課長の仕事とは?

課長になるあなたがすべきこととは?

そういった話がこの本のキモとなっている。

 

課長になる人向けではあるけれど、

初めて後輩や部下を持つ人にも役立つ話が綴られているのがポイント。

 

自分がどういう上司になりたいのか、

自分だったらどういう指示をするのか

そう考えながら仕事すると仕事のやり方も変わってくるかも。

 

スポンサーリンク

こういう方に、おすすめしたい!

課長になる人、なっている人だけに効果的な本ではない。

下記の方が読んでも、上司や先輩としてのレベルが上がる。

 

◯ 初めて部下を持つ人
◯ 将来、部下を持ちたい若手社員
◯ 部下との関係に悩んでいる人
◯ 仕事のレベルアップを目論む人

 

「愚者は経験に学び 賢者は歴史に学ぶ」

 

と言うけれど、上司になってから経験に学んでいては

実験台になる部下が気の毒というもの。

 

「私から見て、ここのやり方は温すぎる!」

 

と、就任挨拶でこう述べた親会社から出向でこられた係長は

この一言で部下たちの反発を招き

部下とのコミュニケーションがとれず苦労されていた。

 

後年、係長の知り合いに聞くところによると、

初めて部下を持つというので張り切っていたとのこと。

 

「後輩であっても、その人が担当する分野については自分にはかなわないアドバンテージがある」 P57

 

もし、この本を読んで謙虚な姿勢で部下と接していれば

彼は人間関係に悩まずにすんでいたのかもしれない。

 

また、パンツを脱ぐ課長のように、

わからないことを部下たちにきちんと教えてもらえば

 

「お宅の係長、全然わかってないじゃないか!
 どういう教育をしてるんだ!」

 

と、部下が他部署の係長から怒られることなく

仕事も円滑に進んでいたに違いない。

 

「俺は課長なんだ」などといったつまらないプライドのためにきちんと教えを乞わなければ、間違いなく誤った判断をする  P57より

 

確かに、社会人なのに反抗期の中学生のような態度をとる部下たちも

いかがなものかとと思うものの、

部下が動かせなければ課長は務まらない。

 

ならば、自分が変わるしかない。

 

偉そうに書いておりますが、

言うことを聞かなかった部下の1人は私です(苦笑

 

スポンサーリンク

信頼されるポイント、悪口は本人の前でも言う

「なぁ、やっぱり言い過ぎたかのぉ。

 わしは、みんなから嫌われとんかのぉ・・・」

 

「そりゃそうでしょ、あんだけ怒鳴れば誰だって嫌ですよ」

 

ある日、めったに遅くまで残業しない部長と2人で残業していた。

 

0時になったら消える街のイルミネーションが

もうすぐ消えようかという頃になり

だいぶ離れた席の部長が私の近くまで来られて寂しそうにつぶやいた。

 

そして、オブラートに包まない私の回答に

「そうか・・・」

と、一言を残して帰っていかれた。

 

誰かに話したことは、まわりまわって本人の耳に届き、その人を敵に回すことになるからです。そして、いざ君が何かをやろうとしたときに、必ず足を引っ張ってくることになります。 

ー 略 ー

しかし、どこでも同じことを言っていれば、多少悪口が混じっていても「アイツは陰で悪口を言うイヤなヤツ」という評価にはならないのです。

P156、157より

 

思えば、あの時の会話以降

部長との距離が縮まったような気がする。

もっとも、どういうわけか縮まるごとに仕事の量も増えたけど(苦笑

 

なお、部長とは会社を辞めた今でもご飯を食べに行ったりする関係。

 

友人からの指摘は腹も立ちにくい

あれと同じような感じかもしれない(人にもよる)。

 

スポンサーリンク

まとめ 本を読むと実践したくなるが、課長になれないのが残念

『そうか、君は課長になったのか』は、これから課長になる元部下に

ささやかなアドバイスとして手紙を送るというスタイル。

 

なので、自己啓発本にありがちな上から目線のきつい文体ではなく

簡単な表現で優しく語りかけているので

すんなり受け入れられた。

 

自分が全て実践したわけではないので、

効果のほどはわからない。

 

ただ「確かになぁ・・・」

と思うものだらけだったので、読んで損はない

 

損はないどころか、飲み会でパンツを脱がなくても

上司、部下とのコミュニケーションはうまくいくようになる。

ぜひ、ご一読を!

 

そして、お酒はほどほどに。

 

それでは(`・ω・´)ゞ

文章終わりのライン

コメント

トップへ戻る