ただ働くなんてもったいない!『わたしらしく働く!』を読んでみた【書評】

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わたしらしく働く!

「どうしたの?らしくないよ!」

「わたしらしくって何?私の何知ってんの?」

 

というやり取りを1度くらいは経験されてませんか?

 

私はしてません。

 

どういうこと

 

ドラマか漫画で見たくらいで、

実際に言われたことも、言ったこともない。

 

そもそも、いつもニコニコの私の人生において、

そのようなシリアスな場面があまりない。

 

とはいえ、確かに ”わたしらしさ” ってなんでしょう?

 

今回読んだ本は「マーマーマガジン」編集長・服部みれいさんが

”わたしらしさ” を見つけるまでの自伝『わたしらしく働く!』

 

 

プレゼンでのかなり恥ずかしい失敗談や仕事での苦労話など

お勤め人、いわゆる会社勤め経験のある人ならすごく共感できるかと。

 

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働くことに疲れたら『わたしらしく働く!』がおすすめ。 心がちょっと軽くなる!

 

亡くなられた高塚猛さん(元ダイエーホークス球団社長)が

以前、テレビに出演されて言われてた。

 

「本当にできる人の使う言葉は、柔らかくて優しい」

 

私はこれに「表情もどこか柔らかくて優しい」をちょい足し。

本当にできる人というのは、普段は柔らかく、

大事な場面だけキュッとするものだと思っている。

 

この『わたしらしく働く!』の帯を見た時に、思った。

 

「この人、デキる人だ」

 

わたしらしく働く

 

なので、中身をチェックすることなく、

お持ち帰りすることにした。

 

後々気付くのだが、この時の私、

中身どころか帯さえきちんと読んでなかった。

 

「奮闘記」って書いてあるのに・・・あ、あれ?

 

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絵本や風の谷のナウシカのオープニングのような目次

まず、目次を見て思った。

 

絵本のように幻想的で綺麗!

 

るるるーる るるるー♫

ふと「風の谷のナウシカ」のオープニングが頭に思い浮かんだ。

あとでオープニングを見直したら、あまり似てなかったけど。

 

それにしても、見出しが多い!

2~5ページぐらいにおきに、見出しがついている。

 

オシャレなビジネス本だな・・・

 

自己啓発系のビジネス本だと思っていた私は、

少しの違和感とそれを上回るワクワク感を抱えて

ページをめくっていった。

わたしらしく働く!目次   服部みれい著『わたしらしく働く!』P10~11より

 

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驚愕!えっ、この本って自伝なの?

わたしが一般的な意味での就職をしたのは、25歳になる年の2月か3月のことでした。今でも、たった数時間前のことのように、初出社日のことを思い出すことができます。土曜日の校了明けの編集部。 P16より

 

「まえがきにかえて」と「目次」に目を通し、いよいよ本編。

 

・・・のはずだったのに

 

冒頭のこの部分を読んでハッとした。

もしや、これって自伝?

 

サーッとページをめくって確認。

267ページ目まで自伝だった。

 

317ページ中267ページ

そのうち「目次」やら「まえがき」を除いても252ページ

つまり、79.5%が自伝。

 

えっ、 ”服部みれい” って聞いたことない人だけど・・・
(自分の勉強不足は、ひとまず棚に上げる)

 

ユニクロの柳井さん、ニトリの似鳥さんのように 

莫大な利益をあげたわけではない

しかも、まだ50歳にも満たない若い ”服部みれい” さんの自伝・・・

 

お昼ごはんにうどん屋さんへ行き、

夕方に帰宅して冷蔵庫を開けたら

賞味期限が今日までのうどんがあったくらい

軽いやらかした感を抱えつつ

折角、縁あって出会った本なのでページをめくっていった。

 

まさか、共感しすぎてうるうるするなんて・・・

 

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事実は小説よりも奇なりを体現された波瀾万丈な物語

もう少し改行してくれぃ!

と思うくらい文字びっしりの252ページの自伝。

 

さすがに順風満帆な話ではなかった。

 

編集者として満足の行く仕事が出来たと思ったところに

まさかの落とし穴。

 

やっと落とし穴から出てこれたと思いきや・・・

そして、意外な結婚秘話。

 

OL奮闘記系の漫画を6巻分くらい読んだ感じ。

 

ただ、ビジネス書にカテゴライズされていただけあって

「わたしらしく働く! 実践編」への布石もちょこちょこ。

 

 

後悔、意外と役に立つ

 

我が人生に一片の悔いなし

 

という、ラオウのような人生ではなく

どちらかと言うと、こーしとけば、あーしとけば・・・

という、後悔の連続のような自伝。

 

ただ、落とし穴に落ちても、後悔しても、

それでも前向きに進んでいく、服部さん。

素敵に見えないわけがない。

 

しかも、その後悔からくる反省点を実践編へとつなげるあたり

転んでもただでは起きない人らしい。

 

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人生には主役にならないといけない場面がある

実践編へとつながる服部さんのエピソードのなかで好きなのがこの話。

 

あたらしく、オーガニック雑誌の立ち上げを依頼された服部さん。

 

以前、オーガニックの雑誌を作った仲間を誘うのだけど、

そのなかに編集長を経験した人がいたため、

その人に編集長を譲ってしまう。

 

人生には、「舞台にあがりなさい」といわれて、「はい」と素直にあがらないといけないときがあるのだと思います。  P138より

 

依頼された時、自分が編集長になっておくべきだった・・・

 

サラッと進んでいく話のなかで、

ここは趣が違っていて印象に残った。

 

それに、自分が主役にならないといけない場面は確かにある。

 

 

ちょっと寄り道:彼女が上をめざしていれば・・・

 

私は、サーバー系の部署に配属されたことがあるのだけど、

「うーんと・・・それはナメック語?

という思うくらいさっぱり会話についていけない。

 

そこで、全体打合せ後にこっそり隣の席の女の子に

どういう意味か聞いてみた。

 

彼女は、どういう経緯かは知らないけど

周囲からは頭の悪い子扱いされていて

仕事も雑用っぽいものが多く

本人もどこかそれを受け入れているような感じだった。

 

「あぁ・・・それは・・・ちょっと待ってください!」

 

と、ノートを取り出して説明してくれるのだけど

どうも要領を得ない。

 

ただ、チラッと見えたノートにヒントがあるように思えたので

一生懸命にしてくれている説明を遮って

 

「ごめん、ちょっとノート見せてもらえる?」

 

と、見せてもらったノートは、

マインドマップのようになっているうえに綺麗に色分けされていて

今まで見たどんな関連本よりもわかりやすかった。

 

天才っているんだな・・・

 

そう思い、すぐ上司に「彼女、すげー」と訴えて凄さを説明。

上司も「彼女、すげー」となり、3人でご飯を食べながら今後についてお話。

 

私も上司も凄い才能を持っているので上を目指すべきと説くも

「今のままでいい」とフラれる。

 

大人、2人がかりであっさりフラれる。

 

そして、彼女は今までどおり頭の悪い子扱いされつつ

雑用っぽい仕事を続けた。

 

確かに、人生には「舞台にあがりなさい」といわれて、

「はい」と素直にあがらないといけないときがあると私も思う。

 

あのとき、彼女は素直に舞台にあがるべきだった。

 

ただ、お子さんと笑顔で写ってる彼女からきた年賀状を見ると

素直に舞台にあがることが幸せに繋がるかどうかは別なのかもしれないとも思う。

 

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感想と補足:「まえがきにかえて」に想いがつまっている

他にも、「わたしらしく働く!実践編」では

◯ うまい人だけを見る
◯ 潜在意識を書き換える
◯ ビジネス書は1冊をとことん読む

など、生きていくうえでの色んなヒントが書かれている。

 

実践編を読んで、ちょっとこれは違うかな?と感じても

もう1度自伝編を読むと妙に納得させられるものがあった。

 

感想

この本、読んで良かった。

 

軽いやらかした感を抱いて読んだ本だったけど、大当たりだった。

 

品のある綺麗に流れていく文章に、めっちゃ惹きこまれる。

なんやかんや気になって、一気に読みほした。

 

そして、私的には「まえがきにかえて」が秀逸で、

キュンキュンさせられた。

 

自分自身が、「誰かみたい」になり、世間がおしつける「すてきな像」に合わせてがんばることではなくて、ある意味、脱力して自分自身戻っていくような働き方のこと。 P4より

 

この世間がおしつける「すてきな像」に合わせてがんばることで

心をすり減らしている人は多いかと。

 

そんなとき、脱出のいいヒントになりそうなのがこの本。

似たような状況から、彼女はどう乗り切ったのか?

参考になるものがあると思う。

 

自分探しをしている人

働くことに疑問を感じやすい人におすすめ。

 

それでは(`・ω・´)ゞ

文章終わりのライン

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