「1秒でつかむ」は、著者が読みたいことを書いた謎解き本だった!【書評】

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1秒でつかむ

私はとにかく文章を書くのが苦手だった。

いや、今でも得意なわけではない。

 

若かりし頃、波平さんの髪の量くらい中身のない資料しか作成できなかった私。

 

そんな私に、背も腰も低いのに妙な威圧感をまとっているせいで

実際より少し大きく見える係長は、いらだちを隠すことなく言った。

 

「少し文章を書く練習をしたほうがいいよ。ブログでもやってみたら?」

 

これが、ブログを始めたきっかけだ。

あれから随分と時が経ち、人見知りの私にもブログつながりの仲間もできた。

 

ブログって、楽しい♪

 

アメブロ全盛期にうまく乗れたということもあり、

やみくもに書いたグダグダな記事でも書けば誰かが読んで褒めてくれていた。

 

最近、そのブログを読み返して気が付いた。

 

楽しさゆえに本来の目的を忘れてしまったようで、

全くと言っていいほど文章に成長を感じない・・・

 

「まるで成長していない」

 

しかも、ブログを書いていて楽しいとは思ったけど、

「文章を書くのは苦手」というコンプレックスが払拭できていたわけではない。

 

名もなき新人ブロガーさんの文章ですら、私よりはるかに面白い。

 

そんなとき、偶然見つけたのがこの本たちだ。

 

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「読みたいことを、書けばいい」と出会う

Twitterで話題になり、林修先生の番組でも取り上げられて

ベストセラーになったのがこちらの本。

 

この「読みたいことを、書けばいい」は、おふざけのなかに文章を書くにあたり大事なこと盛り込んだ楽しい本。

 

関連記事:文章術なんてよくわからん!となったら『読みたいことを、書けばいい。』がオススメ!

 

もっとも、この本を読んだからといって、

すぐにスラスラと文章が書けるようになるのかといえば、そうでもない。

 

そんな朝ドラみたいな都合のいい話はなく、

いざ書こうと思ってもパソコンをタイプする指がすぐに止まる。

 

そのうち考えることを放棄していたようで

いつの間にかTwitter(@K_Shin51)に切り替わっていたパソコンを見ながらふと思った。

 

「読みたいことを書いた本とは、どんな本だろう?」

 

具体的に「あぁ、こういう感じか!」と思える本を読んでみたい。

そう思ったけど、メモらなかったのですっかり忘れてしまうことに。

 

いつもどおり、そのまま迷宮入りするはずだった。

それなのに、数日後、たまたま訪れたショッピングモールにあった本屋に平積みされていたアイツと運命的な出会いをすることになろうとは・・・

 

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「1秒でつかむ」と出会う

 

「1秒でつかむ」

 

タイトルを見た瞬間はダチョウ倶楽部の3人が

「やぁー」

と、キレのない芸(よい意味で)をやってる姿しか思い浮かばなかったけど、

むしろ3人が本から出てきたような気がしたせいで、

この本を手にとってみることになった。

 

まず、目次を見る。

 

すると「新ジャンル開発力」「バランス崩壊力」「ルーティン本気力」などと、

ノウハウ系、自己啓発系にありそうなタイトルが並ぶ。

 

私のココロは、つかまる気配すらない。

 

なにせ500ページと普通の本の2冊分くらいあるその本、

目次は1ページでは収まらない。

 

軽い失望を抱えつつもページをめくって後半のタイトルを見る。

 

「快適ひっぱり力」「サウナ力」「東野圭吾力」と何やら怪しいタイトルが続く。

そして、この本を読む決め手となったのが

 

「うんこ漏らす力」

 

前半の堅いタイトルに比べて、この後半はどうだ。

 

つかまれた・・・

 

1秒ではなかったけど、つかまれました。

 

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「1秒でつかむ」こそ「読みたことを、書いた本」

著者の高橋弘樹さんは、

テレビ東京の看板番組『家、ついて行ってイイですか?』

のプロデュースと演出を手がけているといわば仕掛け人。

 

そういう方なので、

普通のノウハウ本というわけにはいかなかったのだろう。

 

中盤まではノウハウ本のようなふりをしていたのに、

”面白ノウハウ本” と位置づけようと思っていたのに、

まさか終盤に怒涛の展開・・・

 

これはもう、ノウハウ本ではなく謎解き本。

誰も殺されないけど謎解き本だ。

 

そして「読みたいことを、書けばいい」読んだあとだからこそ、

どうしてこうなったのか?という最大の謎を

「あとがき」が驚きの事実をもって明かしてくれることになる。

 

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まとめ 「1秒でつかむ」こそ「読みたことを、書いた本」

実は、この「1秒をつかむ」

ターゲットが明確になっていて、

ある35人のために書いたとのこと。

 

本文からは「読ませたいことを、書いた本」に読めるけど、

マニュアルのような本では伝わらないこういうものを読みたかったという人は多そう。

 

これぞ「読みたかったことを、書いた本」

 

私が探し求めていた(忘れていてさほど探しはしなかったけど)本は、

これだったんだ!とすっかり気に入ってしまい、

これから4度目を読もうかと思う。

 

 

そして、この2冊を読み込んで実践していけば、

私の文章力が格段に上がるだろう、上がるに違いない!

 

もっとも、すぐに結果が出なくても、新しいものを書いたり、リライトするうちに

「あぁ、こういうことか」

と気付いて、成長を感じることになるのだろう。

 

そうなったとき、はじめて元上司である係長に感謝を伝えられる気がする。

文章終わりのライン

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