カップ焼きそばの”かやく”は、”あとのせ”がサクッとして美味しい【書評エッセイ】

スポンサーリンク

もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら

 

(p.100より)
「このかやくがいいね」と君が言ったら七月六日はカップ焼きそば記念日

 

へぇ、そうなんだ。

7月6日は、カップ焼きそば記念日なんだ。

 

でも、なぜ7月6日?

語呂合わせではなさそうだし、何か由来があるのだろうか。

 

ググった、目が2ミリ大きくなった。

 

7月6日の記念日に

カップ焼きそば記念日は登録されておらず

代わりにこのような記念日が登録されていた。

 

『サラダ記念日』

 

ショックだった。

カップ焼きそば記念日自体存在していなかった。

 

しかもである

 

”焼きそばの日”は、8月8日に

”ペヤングソースやきそばの日”は、

3月13日に定められているのに、

”カップ焼きそば記念日”は存在しない。

 

こんな本まであるというに

”カップ焼きそば記念日”は存在しないのだ。

 

神田 桂一・菊池 良 著

『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』

 

文豪たち(そうでない人もいるけど)の作品を

カップ焼きそばの作り方でもじった本。

 

上記の焼きそば記念日は、

俵万智さんの『サラダ記念日』をもじったもの。

 

こんな感じで100近くものもじりが並ぶ。

なお、最後に各カップ焼きそばの作り方も

きちんと書かれている。

 

ところで、カップ焼きそばといえば

私にとっては青春の味でもある。

 

廊下に夕陽が差し込む頃のゼミ室は、

いつも少し濃い目の甘いソースの香りが漂っていた。

 

誰かが入ってくるたびに「おぅ!」

との声とズルズルと麺をすする音が出迎える。

 

その音と香りに釣られて、

カップ焼きそばに手を伸ばしたところで

マッキーがこう言った。

 

「かやくを後から乗せるとサクサクして美味しいよ」

 

そうしてみた。

湯切りして、ソースを入れてかき混ぜたあと

かやくを入れて、もうひと混ぜ。

 

そして、いつしかそれが当たり前になっていた。

 

就職して少し経った頃、

夜間作業で初めて会うメーカーさんと

夜食にカップ焼きそばを食べることになった。

 

メーカーさんは、慣れた手つきで

かやくを入れずにお湯を注いでいった。

 

あっ、この人も、”あとのせ” 派なんだ!

と思って、急に距離が縮まった気がした。

 

が、実際には距離は縮まらなかった。

 

5分経ち、湯切りをした彼は、

ソースをかけ、かき混ぜ、そのまま食べ始めた。

 

彼は、”あとのせ”派ではなく、”かやくなし”派だった。

 

文豪にならずとも、

カップ焼きそばの作り方は人それぞれだ。

 

各カップ焼きそば、意外と奥が深い。

 

以上です(`・ω・´)ゞ

文章終わりのライン

コメント

トップへ戻る