ホルモンは、大人の食べ物だ。
子供の頃、家族のなかで父だけがビール片手においしそうに食べているホルモンをひとつ頂戴したことがある。
初めて食するホルモン。
ワクワクしながら口にするも子供が感じる ”おいしい” と思う味とは地球とナメック星くらい程遠かった。しかも、噛み切れなくてしばらくクチャクチャ。
古タイヤ・・・か?
初めて食したホルモンは、少しほろ苦い記憶とともに大人の食べ物としてカテゴライズされた。
あれからずいぶんと月日は流れ、大人の食べ物としてカテゴライズしていた抹茶や梅干しなどがおいしいと思うようになった私。しかし、ホルモンだけは何度挑戦してもおいしいとは思えず「ホルモン ≒ 古タイヤ」の価値観から抜け出せずにいた。
そんな私の価値観を覆すお店にようやく出会えたというのが今回のお話。
偶然たどり着くにはハードルが高い「下井ホルモン店」
そのお店は、広島は呉市の栄町商店街にある「下井ホルモン店」
(住所:広島県呉市東中央1丁目6−14)
やや裏路地っぽいところにあるせいか、GoogleMapで検索をかけると民家がでてくる。けれど、閉店になったわけではなく、2021年8月11日時点で元気に営業しておられる。
なにせ初見ではわかりにくい場所にあるので、まずはおいしい惣菜が評判のマルイ食品さんを目指されるのがよさげ。
そのマルイ食品さん、呉市役所から山側に歩いて10分くらいのところにある。実際に歩いてみたけど、夏だったうえにこの区間に日陰があまりにないので溶けそうになった。
そもそも、せっかく呉市役所に来たから周辺を散策して帰ろう!
という私のような人でなければ、栄町商店街の入口と出口の両方(どっちが入口でどっちが出口かは知らんけど)付近にコインパーキングがあるので、車で来られる方はそこに駐車するのがオススメ。
ただ、上写真のマルイ食品側のコインパーキングは古いせいか、GoogleMapで ”駐車場” をリストアップしても、安い駐車場を検索するアプリ「PPPark!」でも出てこないで要注意。もっとも、検索しても出てこないし、狭いし、初見だと瞬時にどう停めていいのか判断できないパズルのようなコインパーキングだけど現在でも利用できる(2021年7月28日に駐車。100円/30分)。
関連記事:駐車場の料金を検索するならどのアプリ?おすすめはPPPark!
「ホルモン玉ねぎ炒め」を習ってきた!
マルイ食品さんが見つかったらその脇に路地があるで、そこを勇気を出して奥に進むとお目当ての「下井ホルモン店」にたどり着く。
私が初めて行った時は、奥まった店で人目をあまり気にしなくてもいいせいか、パッと見、人見知りで内気そうな雰囲気の小柄な店主らしき人が、かなりまったりされていた。
「こんにちは」と、一声かけてショーケースを覗きこむと、上ホルモン、中ホルモン、コリコリホルモン、センマイ、豚の耳などが売られていた。もっとも、ホルモン系は札とトレーが置いてあるだけで現物はない。
ジーッとショーケースを眺めてると「イマなま、観てきたの?」と話しかけられた。
※ ”イマなま” は、広島のローカル番組
全然、人見知りじゃなかった(苦笑
お話を伺うと、常連さんが多いので大半のお客さんはサクッと注文されるとのこと。そうでない人は、”イマなま” の影響で来られるそうだ。もっとも、”イマなまを見た” と言ったところで安くなるわけでもないらしい。
それはさておき、番組内で紹介されたのは中ホルモンだったそうなので、中ホルモンを300g(100gあたり400円くらい)を買うことに。なお、下処理後すぐに冷凍していることもあってか、200gが最低値で200g未満では買えないみたい。冷凍なので半年くらいは家の冷凍庫に保管していても大丈夫と言われた。
せっかくなので、どう食べるのがおいしいのか聞いてみたところ、なんやかんやで玉ねぎと炒めるの一番旨い!とのこと。作り方も下記のように教えてくださった。
店主らしき人、内気ですらなかった。
ポイントは⑤で、絶対に水を捨てるよう念押しされた。タレの威力が半減するそうだ。
そこさえ守れば大丈夫そうなのだけど、玉ねぎはじっくり炒めるほうが好き!という方は、一度ホルモンを引き上げてから玉ねぎを炒めたほうがよさそう。また、大人をもってしても腸壁を噛み切るのはしんどいので、引き上げたタイミングで半分に切ると食べやすい。
玉ねぎのほかにも合うものはないか聞いてみたところ、渋めの顔でキャベツやピーマンとも合うかも・・・と言われていたので、玉ねぎがベストみたい。
ちなみに、鍋で食べるときは、コリコリホルモンと上ホルモンを買う人が多いとのこと。理由は・・・聞きそびれたので、冬になったら聞こうと思う。
言われたとおり作った「ホルモン玉ねぎ炒め」が旨すぎた
帰宅後、1時間ちょいくらいで解凍できたので、早速作ってみた。玉ねぎはとびきりおいしいものではないということもあり、少し細めのくし型切り。
出来上がったホルモン玉ねぎ炒めを、子供の頃、父から頂戴したホルモンを食した時のようにワクワクしながら、ホルモンを口に入れてみる。
めちゃうまー
ぷりっぷりの脂があまくてトロけ、それがピリッとするタレといい感じで絡んで、ご飯がすすむ、すすむ(語彙力が乏しくてすまぬ)。
ホルモンって、こんなにおいしいものだったとは!
しかも、胸焼けすることもなく後味も悪くない。
ご飯にも合うし、ビールのおつまみもぴったり。
これ、すなわち最強なのかも。
おわりに:大人になったのでホルモンを喰う
こうして、私は大人の味をまた1つ覚えた。
というよりも、そもそも子供の頃に食したホルモンが安モンだったのかもしれない。あの時の味とは全く違う感じだった。
これからは、ホルモンも喰おうぞ。
もっとも「下井ホルモン店」は自宅から結構遠いので、近所においしいホルモン店がないか探そうかと思う。
以上です(`・ω・´)ゞ
おまけ:翌日、市販の「陽気ラーメン」にホルモン玉ねぎ炒めを入れてみたところ、ピリ辛のタレがアクセントになってうまうま。とんこつ系またはとんこつよりの醤油とんこつと相性がよさそう。もっとも、邪道な食べ方であることは否定しない(苦笑
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