読めば人を褒めたくなる『正しいブスのほめ方プレミアム』がいい味してる【書評】

「そう怒るな、部長にだっていいところはある！」

「・・・わしにはわからんけど」

若かりし頃、横暴な部長に対してみんなが怒っていると係長がよくこのように言ってました。

係長をはじめ、部下全員が部長の良い所を見いだせませんでしたが、そんな部長にも褒めどころはある！はず・・・というのを描いたのがこちらの作品。

『正しいブスのほめ方　プレミアム』

・・・タイトル酷い。

タイトルに反してイケメンも美人も結構イジってる『正しいブスのほめ方プレミアム』の観察力がかなり凄い！

タイトルが「正しいブスのほめ方」だけあって、女性蔑視的な内容を含むとかといえばそうでもなく、人間観察の極みといった感じに仕上がっています。

もっとも、ブスだけではなく、男女問わず人を特徴や生態で70項目に分け、それぞれのどう褒めると効果的なのか書かれているのですが、よくもまぁここまで観察したものだと作者を褒めるしかありません。

ただ、全ては覚えられそうにないので、一家に一冊常備しておき、いざというときに役立てるのがよさそうです。

ほめ上手だけあって、とにかく凄い観察力！

70項目に分類しただけでも凄いのですが、とにかく観察力が半端ない。

それだけに、ほぼ的確。

たとえば、「人見知り」の生態はこんな感じで書かれています。

初対面の人と会うときは、前日から直前までシミュレーション

これ、もろ私（苦笑

といいますか、他にも３つ生態が書かれていますが、３つとも当てはまる「人見知り生態」コンプリート状態。

多少自覚しているところはありましたが、どうやら私は完全に「人見知り」のよう。

なお、そんな私を褒めるには

「人見知りの人って、優しい人が多いよね！」

と褒めるのがいいそうです。

・・・「優しそう」って、よく言われてるな。

みんな、ほめ上手かよ！

その他の項目、例えばイケメンはこのような生態として書かれています。

「食べ方が汚い」

「話がことごとく面白くない」

など、かなり辛辣だけど意外と当たっている気が（笑

また、キャリアウーマンの

「弱気のときのギャップのかわいさは異常」

というのも、かなり当てはまってる気がします。

あれは、本当にかわいく見えますよね・・・（苦笑

『正しいブスのほめ方』に、一体何が書いてあるの？

イケメン、美人、腐女子、チャラ男、かまってちゃん、ハゲ、チビなど、70項目に分類し、それぞれの特徴、生態、ほめ方、注意事項、使えるフレーズが書かれています。

普通に読む本というより、辞典のイメージ。

ただ、「はじめに」の４ページぐらいが一番なるほど！と思うようなことが書かれているので、ここだけでもしっかり読むとこの作者も浮かばれるというもの。

特に・・・

「ブスをほめられるか否かは、すべての人間力に通じています」

ここから数行が真骨頂で、読めばブスを褒めたくなる！

というよりも、今までブスだと思っていた人（男女問わず）がブスだと思えなくなる、ブスの概念が変わるうえに、ちょっと人に優しくなれそう。

『正しいブスのほめ方』の上手な使い方

この本の使い方ですが、まずは70項目のうち自分や褒めたい人にあてはまりそうなものをチェックして、その項目のページを読みます。

特に、イラストで書かれている生態を読んで、当てはまっているか確認。

当てはまっていれば、次のページにほめ方と注意事項が書かれているので、そこを熟読して実生活に役立てていきます。

詳しい「ほめロジック」も書かれているので、これを参考に気になる人をガンガンほめていくだけです。

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まとめ

とにかく、作者の細かい観察力の凄さに驚くばかり。

そうそう、あるあると共感できる部分が多く、いろいろと参考になるので一読されてはいかがでしょうか。

さて、冒頭の部長。

この部長に当てはまる項目がないか探してみました。

・・・見当たらねぇ(ﾉД`)

以上、「人見知り」だけでなく「ダメ人間」にも当てはまってる気がする黒帽子のしん（ @K_Shin51）でした。