『なぜ日本にはいい男がいないのか』を読んでもいい男になれぬ3つの理由【書評】

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なぜ日本にはいい男がいないのか

 

よくわからない他人の基準で生きるより
もっと気ままに人生を謳歌すべき

 

”いい男” に憧れていたし、目指してもいた。

 

バーのカウンターに一人で座り、

ロックグラス片手にラムを飲む。

 

グラスの先を指でリズミカルに軽く叩きつつ

視線の先にあるテレビに目をやる。

 

そんな ”いい男” に憧れていたのになぜだ!

坊やだからではない、あの本のせいだ。

 

(p.3より一部抜粋)
男らしくない、知性がない、たくましくない、イケてない、オタクっぽい、魅力がない、退屈、話の内容がつまらない、弱々しい、恋愛下手・・・

 

これは、筆者が女性に聞き取りをしたとする

最近の男性に対する不満だそうだ。

 

・・・どう読んでも身に覚えしかない。

 

読み始めて8行目あたりから綴られる

この不満の数々に私のライフは0になった。

 

森川友義 著 『なぜ日本にはいい男がいないのか 21の理由』

 

ライフが0になったので、

リセットしてサラッと読んでみたのだけど・・・

 

編集者は何をしていたんだ!(怒

 

という本だった。

私とは合わない内容でしたので、

筆者には申し訳ないが、おすすめはしない。

 

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『なぜ日本にはいい男がいないのか 21の理由』を読んでも、日本にいい男がいない理由がわからない3つの理由

 

なんとか最後まで読みはしたけど、

なぜ日本にはいい男がいないのか?

21の理由をもってしても私には理解できなかった。

 

そこで、理解できない理由を分析してみた。

そう、ネチッとした嫌な男がすることである(苦笑

 

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理由その1 いい男の定義が多すぎる

この本、理由ごとに ”いい男” の定義が異なる

定義が多すぎて、何をもってして ”いい男” なのかわからない。

 

美味しいカレーを作ろうとしていろんなスパイスを入れたら、味がよくわからなくなるあの感じ。

  • 見た目が良ければいい男
  • 高収入ならいい男
  • 高学歴ならいい男
  • 狩猟能力が高いといい男
  • たくましいといい男
  • おしゃれだといい男
  • 無臭だといい男

などなど、条件がかなり多い。

全ての条件を満たすAND条件なら対象者を絞り過ぎで、日本はおろか世界を見渡しても対象者はトム・クルーズか007のジェームズボンドくらいしかいなくなる。

反対に、どれかの条件を満たすだけでよいOR条件なら対象広すぎで、えっ、その人っていい男?という人まで入ってきてしまう。

 

結局、定義が多すぎて ”いい男” とは何なのか理解できない。

 

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理由その2 データと主張が合わなかったりする

”女性は、ふたこと目には「いい男性がいない」と言う”

 

この手のセリフが端々に出てくる。

私は女性からこれを聞いたのは

人生において2~3回くらいしかない。

 

本当にそんなことを言うのか知りたいのだが

そのデータがまるっきり提示されていない。

 

”主張するときは科学的根拠を提示する習慣が身についています”

 

と「はじめに」で語っておられるのだけど、

言うほど科学的根拠を提示してはいない。

提示しても、根拠となるバックデータの扱いが雑。

 

例えばこれ。

 

いい男がいない理由のひとつに

”男性がくさい” ということを挙げている。

 

さらに、くさい原因のひとつに「にんにく」を挙げているのだけど・・・

(p.70より)
一人当たりの年間にんにく消費量は約四五〇グラムととなります。(にんにくの最大消費国である韓国人の一人当たり平均年間消費量は一〇キロ近い)

 

この記述が正しければ、

韓国人のにんにく消費量は、日本人の約22倍

 

・・・韓国男性、ほぼ全員撃沈

 

しかも、次のページに、1988~2004年までの間に増加率が1.5倍くらいになる日本のにんにく消費量のグラフが掲載されているのだけど、世界の消費量との比較はない

調べてみると、イタリアも1人あたりのにんにく消費量が約1キロと日本人の2倍以上となる。

 

・・・イタリア男性も、ほぼ撃沈

 

そのうえ、1988年と2004年を比べて、”いい男” が減少しているのかといえば、そういうデータもない

そもそも、提示されているデータも違う目的で調べられたものをやや強引に主張の裏付けにしようとしているで、両者がズレるのも当たり前といったところ。

 

データと主張が合わないので、なぜ日本にはいい男がいないのか理解できない。

 

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理由その3 突然、理解できない理由が出てくる

(p.153より)
少なくとも、現在の二十歳代の日本男子を育て上げたのは、いま四〇歳代後半~五〇歳代の母親です。筆者もその年代で、知り合いのお母さんたちに袋叩きにされそうですが、あえていえば、この世代の母親こそが、いい男がこれだけ少ない重要な要因であると考えています。

 

・・・袋叩きにされればいいのに

 

この文章が出てくる理由のタイトルは ”母親が悪い”

学校に子供のしつけの責任を押しつけ、

自分では厳しくしつけることを怠ったのが

いい男がいない原因としている。

 

・・・袋叩きにされればいいのに(2回目)

 

ちなみに父親は残業が大変らしく

欧米並みに家事に参加は無理だってよ!

 

しかも、この世代とそれ以前の比較も

”しつけ”と”いい男”の関連を裏付ける

科学的根拠もバックデータの提示もない。

 

全くもって、この主張は理解しがたい。

 

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あとがき

きちんと読めばダメダメなことはわかるのに

編集者は、なぜこの本の出版を許可したのか理解できない。

 

学生の頃、ゼミで太陽電池の研究をしていた

そのとき、何度かこう怒られた。

 

「結論ありきで、データを持ってくるな!」

 

『なぜ日本にはいい男がいないのか 21の理由』を読んで、そんな言葉を思い出した。

 

この本、参考になる話もあったのだが

いかんせんデータの扱いが雑過ぎて

素直に読めなかった。

 

理系脳には理解しがたい本かも。

そして、この結論にたどりついた。

それでは(`・ω・´)ゞ

文章終わりのライン

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